材料費計算

工業簿記の概要(その二) 【簿記2級講義 第14講】

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【簿記2級講義 第15講】 材料費計算

1、材料費の定義と分類

材料費とは、材料や物品の消費によって発生する原価です。

 

材料費は、製造された製品との関連で、その消費が直接的に結びつけられるか否かにより、直接材料費と間接材料費に分類でき、下記のように分類されます。

直接材料費 ①主要材料費(素材、原料など)
②買入部品費(取付部品など)
間接材料費 ①補助材料費(補修用鋼材、溶接棒など)
②工場消耗品費(切削油、グリス、電球等)
③消耗工具器具備品費(耐用年数1年未満または金額僅少の工具器具備品)

製品製造のために消費され、その製品の主たる物理的な実体を構成するような材料費を直接材料費とされます。

 

製品製造のために消費され、①その製品の主たる実体を構成するが、金額的に重要ではない材料、又はその消費量を製品別に区分計算することが困難なか経済的ではない材料、②製品製造のために消費されるが、製品の実体とならない材料消費額は、間接材料費とされます。

2、材料関係の証憑及び帳簿

材料費の集計に用いられる証ひょうは、材料購入請求書、材料受け入れ報告書、納品書、送り状、出庫票などがあります。

 

帳簿としては、材料仕入帳、材料元帳などがあります。

 

材料の購入と検収に関わる部門は下図の通りです。

3、購入価額 (購入原価)

材料の購入価額(購入原価)は、材料を倉庫から出庫可能な状態にするまでに要する材料関連すべての原価です。

 

これらは、購入代価と材料副費とに分けられます。

 

材料副費には、材料購入手数料や引取運賃、荷役費などの外部材料副費と、材料の購入事務、検収整理、保管などに要する費用の内部材料副費が含められます。ただし、外部材料副費を引取費用と、内部材料副費のみを材料副費ということもあります。

 

合理性の観点から、内部材料副費(又は材料副費)の一部を購入価額に算入しないことが実務的に認められており、「原価計算基準」は次のような方法の選択適用を認めています。

 

(1) 購入価額=購入代価+外部材料副費(引取費用)

 

(2) 購入価額=購入代価+外部材料副費(引取費用)+内部材料副費(材料副費)

 

4、消費量と消費単価の計算

 

①消費量の計算

 

材料費は、材料の消費量に消費単価を掛けたものです。

 

材料費=材料消費量×消費単価

 

消費量の計算方法には、継続記録法又は棚卸計算法があります。

 

継続記録法は、材料品目ごとの材料元帳を用いて、受入、払出の都度その元帳に記入して、絶えず帳簿残高を明らかにする方法です。
実際消費量は、出庫票により把握されます。

 

棚卸計算法は、受入記録と期末の実地棚卸によって実際消費量を逆算する方法です。

 

実際消費量=期首在庫+期中仕入購入-期末在庫

 

この方法では、記帳事務が簡略化される一方、下記のデメリットがあります。

 

①把握される実際消費量に棚卸減耗分が含まれてしまう。

②材料の消費が何の目的でどこに使用されたか、棚卸差額がなかったかなどが把握できない。

 

よって、材料消費量の計算には、原則的には継続記録法によるものとし、それほど重要ではない材料又は消費量が把握できない等の理由で継続記録法の実施が困難な材料について棚卸計算法が用いられます。

 

②消費単価の計算

 

消費単価(払い出し単価)は、個別法、先入先出法、移動平均法、総平均法のいずれかを採用し計算します。

 

継続性の原則により、一度採用した計算方法を正当な理由なく変更できません。

 

また、原価計算を迅速に行うために予め消費単価を固定させる方法も実施されていますが、その材料の消費単価を予定価格といいます。

5、期末棚卸高の計算

材料の期末棚卸高は、材料元帳により把握される帳簿残高と、実地棚卸によって把握される実際残高があります。

 

材料元帳の記帳もれ、消失、盗難などの原因により帳簿残高と実際残高が一致しない場合には、帳簿残高を正しい実際残高に修正しなければなりません。この差額は棚卸減耗費として経費処理されます。

 

なお、正常な範囲の棚卸減耗費であれば、経費として製造間接費へ振替えられ、火災や盗難などの異常又は特別な原因による棚卸減耗費は製品原価性を持たないため、特別損失として扱います。

 

また材料消費量の計算方法に棚卸計算法を採用している場合には、棚卸減耗費は自動的に材料消費量に含まれてしまうため、棚卸減耗費としての費用は明らかにできず、材料費の中に含められることなってしまいます。

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