簿記の基本-2

簿記の基本-2 【簿記3級講義 第1講(その2)】

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【簿記3級講義 第1講(その2)】 簿記の基本原理2

5、取引の意義と概要

複式簿記における取引とは、企業等の財産及び財産の変動に影響する特定の事象をいいます。
企業等の財産とは、貸借対照表に表記されているように資産・負債・純資産という構成要素で分類され、これらの要素の増減に影響する事象が簿記上の取引とされます。企業等の財産を変動させる収益・費用の発生をもたらす事象も、必ず資産・負債・純資産の増減を伴うので、簿記上の取引とされます。
たとえば、土地建物の賃貸借契約を締結する場合、一般的にはこれを取引といいますが、これは企業等の財産に影響しないので簿記上の取引に該当しません。契約を締結した時点では、企業等の財産を変動さず、賃借料の授受がある時点で企業等の財産を変動させるからです。
逆に、火災や盗難により財産が減少した場合、一般的にはこれを取引といいませんが、これは企業等の財産に影響するため簿記上の取引に該当します。
これらの簿記上の取引は、下記の通り区分されることがあります。

 

入金取引-現金の収入のある取引
出金取引-現金の支出のある取引
振替取引-現金の入出金を伴わない取引

 

6、取引要素の分解

複式簿記は、簿記上の取引を5つの取引要素に分類整理することで、簿記上の取引を記録しています。
すなわち、簿記上の取引を資産・負債・純資産・収益・費用という取引要素に把握・分解します。しかも、財産の変動を単独で認識せず、その原因までも認識することにより、原因と結果の結びつきを取引要素間の結合関係として簿記上の取引を記録しています。
複式簿記は、この原因と結果の二面的にとらえて考えるところに特徴があります。

 

また、複式簿記では取引の5要素の結合関係は、左側の要素(借方要素)と右側の要素(貸方要素)との関係に落とし込まれます。
この借方要素と貸方要素の結合関係を認識することを仕訳するといいます。

 

借方要素と貸方要素は、資産・負債・純資産の増減と収益・費用の発生の8項目で構成されています。
借方要素は、資産の増加、負債の減少、純資産の減少、費用の発生で構成され、貸方要素は、資産の減少、負債の増加、純資産の増加、収益の発生で構成されています。

 

取引要素の結合関係

 

言いかえれば、借方に記載される資産の増加又は費用の発生と結び付くのは、貸方に記載される負債、純資産の増加又は収益の発生か、または借方に記載される資産の減少であり、貸借が均衡するように結びつきます。
逆に、貸方に記載される負債、純資産の増加又は収益の発生と結び付くのは、借方に記載される資産の増加又は費用の発生か、貸方に記載される負債、純資産の減少です。
これを図に示すと下記のとおりとなります。

 

取引要素の結合関係

 

上記のとおり、簿記上の取引をこの仕訳という形に落とし込むことが企業の経営活動を記録する第一歩となります。
この仕訳処理が期中における企業の財産に変動を及ぼす処理であるので、会計期間中における簿記上の取引が起こるたびに行うと、会計期間はじめにおける企業等の財産の状況を示す貸借対照表からり、会計期間末における貸借対照表を導きだすこと出来ることが分かるはずです。
また、期中の仕訳処理が原因と結果を結び付けるのもであり、企業等の財産を変動させる原因を記録することになっているので、自動的に損益計算書が導き出されることになります。

 

期中仕訳と貸借対照表、損益計算書の関係

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